Blog「自給知足がおもしろい」

自給「知」足と称した、貧乏くさい暮らしを楽しむためのブログです。

完璧な自給自足は目指さず、「テキトー」と「いー加減」をモットーにあまり頑張りすぎない、
そんな暮らし方がこの頃なんだか、とてもオモシロイ!と感じています。
自給「知足」的な暮らしは言いかえると「貧乏臭い・ケチ臭い暮らし」でもあります。

でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしとも言えます。
そのため、お金稼ぎの作業や仕事に長時間、拘束されずにすみ、
その分の時間を、ヒトが暮らすための作業に使うことができます。

農的で質素な暮らし方が可能で、それにより身近なことで幸せを感じることができたりもします。
また、昔ながらの農的な暮らしは、ヒトも哺乳類の一種として自然の生態系の中で
虫や草や菌類など他のいきものたちと共に生きる暮らし方だったりもします。

そして、こうしたテキトーでいー加減な自給的な暮らしをうまくやっていくポイントは、「知足」? 
人間の欲望は際限がなくてお金をたくさん得られても、たぶんどんなお金持ちになっても満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、とても幸せに感じられることがあったりします……不思議です。

日々の暮らしの中から「自給知足的な暮らし」を楽しむためのヒント? 
のようなものを、紹介できたらいいなぁ、と思っています。どうか、よろしく。


ブレーキパッドの交換

春になって虫草農園も出荷物が増え、近隣の道の駅三店舗(はくしゅう、こぶちさわ、信州・蔦木宿)に、農産物などを出荷するようになりました。

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都会と違って渋滞はなく、信号も少ないので、思いのほか時間はかからないのですが、それでも一番近い道の駅「信州・蔦木宿(つたぎじゅく)」までは往復約10㎞。でも時間は往復で約15分。一番遠いいのは道の駅こぶちさわで往復20㎞弱。時間は約25分なのでした。
出荷だけでなく売れ残りの回収もあるので、下手をすると一日100㎞近く走ってしまうわけですが、リッター10㎞の燃費のクルマだと、出荷と回収だけで10リットルもの燃料を使ってしまうことになるので、できるだけ燃料代タダの天ぷら廃油カーを出動させています。
でも、それぞれのの道の駅には急速充電器があって、しかも「はくしゅう」と「こぶちさわ」は無料なので電動軽トラでもいいのですが、急速とはいえ充電時間がもったいないのと、家で昼間充電すれば化石燃料を使わず太陽光発電で充電できるので、廃油といういわば「ゴミ」で走ることができるセレナを使うことが多くなっています。

ただ、電動軽トラと異なり天ぷらカーには回生ブレーキはついていないので、アップダウンの大きなワインディングな田舎道ゆえ(一度谷底まで降りてから登る、道の駅こぶちさわは標高990m)、比較的エンブレの効くディーゼル車(圧縮が高い)とはいえ、ブレーキパッドの減りは気になるところなのでした。

そんなある日、道の駅の出荷から帰ってきた娘が「左の前輪になんか虫がいるみたいだよ。キーって鳴くようになってきた……」とのこと。日に日にその音は大きくなっていき、やはりもう限界か……ということで、仕方なしにブレーキパッドをネットで注文したのでした。


実はこれまで旧式の対向ピストンタイプは何度か、バラしたりオーバーホールしたことがあったのですが、今式のフローティングタイプは初めてなのでした。
ということで前置きが長くなってしまいましTが、ブレーキパッド交換の備忘録です。
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⇧まず、フロントをジャッキアップします。油圧ジャッキという代物は「こんなゴムのパッキンでこんなに重たいものを持ち上げて保持して置けるなんていうのは奇跡」とも言える構造。必ずウマ(リジットラック)をかいましょう。
ところで下の写真で、フックにウマを掛けていますが、吹っ飛ぶことがあるのでここは危険との指摘をいただきました。なるほど、です。木などの柔らかなカイモノをしてロアアームの付け根付近がいいのかなぁ。

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⇧次にタイヤを外します。
これがフローティングタイプのブレーキキャリパー。ロータに対してのキャリパーの位置を固定せず、スライドピン上を動くことで、パッドを押すピストンは片側に1個ついているだけなのに両側のパッドでローターを同じ力で締め付けることが可能、という画期的な構造。ローターをはさむ両側にピストンのある対向ピストンしか知らない昭和30年代生まれのオッサンからすると、(ホイールとのクリアランスも稼げるし)かなり画期的な構造だと思うのですが、スピード狂(完全な死語ですね)たちは、なぜか対向ピストンを愛しているようです。

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⇧で、タイヤが外れたら2本あるキャリパー取り付けボルトの下側のボルトを外します(セレナは14ミリでした)。裏側からついているから、表側から見て「の」の字が外れる回転方向です。熱が加わっているボルトやきつくしまっているボルトは一発目を叩くようにして一気に力を加えるのが舐めないポイントです。

下側のボルトを外すと、キャリパーのピストン部分が上に開くのでホースが折れないように気をつけながら上に開きます。
この状態になったら、パッドが外れるので、マイナスドライバーなどでこじって外側にはずします。
その後、パッドと一緒についてきたシムをパッドからはずし、パッドカスなどを掃除した後、シムを新品のパッドに組み直し、摺動部分にブレーキ用グリスを塗って再び組み込みます。今回はブレーキラバーグリスしかなかったので、それを薄く塗って組み込んでしまいましたが、できればキャリパー用の専用品を使ったほうがいいのかもしれません。

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その後、キャリパーのピストン部分を戻すのですが、古いパッドが摩耗していた分、ピストンも内側に出っ張ってしまっていて、そのままでは元の位置に収まらないので、ピストンを戻してあげます。
上の写真のような専用ツールがなぜかウチにはあって、それを使ってもいいのですが、ない場合は、パッドを片側(手前側が便利)だけ付けた状態でパッドとローターの間にバールか大きめのマイナスドライバーを差し込み、ロータとパッド間のクリアランスを広げてあげると、ローターを挟んだ反対側にあるピストンを引っ込めることができます。
そしてこのとき、注意するのはブレーキフルードの量。ピストンを戻すとその分、フルードは増えるので、こぼれないように監視しておく必要があります。

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⇧もしこぼれそうになったら、ウエスなどに染み込ませて量を減らしましょう。今回は手元にウエスがなかったので、ゴミ箱の中にたくさんあった花粉症ティッシュに吸わせました。

ピストン側アッセンが所定の位置に収まり、外した取り付けボルトを組み付けたら、作業は終了。ついでにタイヤを山のあるスタッドレスから山のないスタッドレスに交換し、試走してみて問題がないことを確認します。
今回購入したのは、社外品のアウトレット物でパッド4枚で2,000円弱という破格値でした。


外したパッドを見てみたら、残量ほぼゼロで危険な状態(これはマズイ……これ以上になるとローターが傷ついていしまいます)。

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今回の教訓、「ブレーキパッドの残量はときどき点検すること」。
「音が出てからも、タイヤ交換をするついでになどと言って、作業を先延ばしにしないこと」。
また「長距離ドライブの前などには点検を行い、必要になりそうな場合は早めにパッドを注文をしておいて新品のパッドをクルマにのせておくこと」。
気温が高くなり、作物の出荷は忙しくなってきたのですが、それと同時に、天ぷら廃油の粘度も下がってきて、鳴く虫もいなくなり、オートマの滑りも少なくなりつつあり、気温とともにクルマの調子は徐々に良くなってきてくれています。







ミツバチ分蜂用の蜂球トラップの品評会

ニホンミツバチは、春、新しい女王バチが生まれると同時に、巣分かれによって群れを分け増えていきます。その際、巣箱の近くに「蜂球(ほうきゅう)」と呼ばれる、ハチの塊りをつくります。
これがそれ。

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社会性のあるミツバチは、巣分かれの際、巣の近くに群飛する前の集合場所として蜂球をつくります。新たな巣をどこにつくるか、偵察隊が持ち込んだ数種類の提案の中から引越し先をみんなで吟味し、最終的には多数決で決める、と言われていて、蜂球の状態のときにそれらの判断を行います(このときに行われるハチたちによる意思疎通のダンスも少しずつ解明されてきています)。


ついでに言うと、このときのハチはこれまで集めた蜜を携えて引っ越しするので、お腹の中は蜜で満腹。そのため「蜂球に手を突っ込んでも刺されない」と言われるほどにおとなしく、ヒトを襲うようなことはまずありません。そんなわけで、もし、こうした蜂球を見つけても、引越し先が決まるまでの一時的なものです。なので殺虫剤などを噴射したりしないでいただけるとありがたいです。殺虫剤を吹きかけたりするとさすがに怒って、群れで攻撃してくる可能性もあります。


ミツバチの愛好者にとって、蜂球は宝もの。まさに宝玉だったりします。蜂球を捕まえ、半ば強制的にヒトが用意した巣箱に取り込むことで巣箱を増やします。
蜂球は、元の巣箱の近くで、止まりやすいことからデコボコした木の幹などに作られることが多いのですが、周囲に障害物があってうまく箱に取り込めなかったり、あるいはハシゴを使わないと届かないような高い位置に蜂球ができてしまうこともあり、ハチまかせだと蜂球ができたからと言っても必ずしも巣箱に取り込むことができるとは限らないのです。

そこで登場するのが、蜂球用トラップです。
いかにも蜂球をつくりやすそうな形状や臭いなどを付けた板をあらかじめ用意しておき、そこに蜂球をつくってもらうことでより確実に巣分かれした群れを巣箱に取り込もうというもの。ニホンミツバチ愛好者の間では、秘伝の蜂球トラップなどというものがあったりするようです。

ということでいくつか蜂球トラップをつくってみました。


エントリーナンバー1番 ■合板に金網

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蜂球は持ってみると分かるのですが、中までハチが詰まっているので、思いの外、重いのです。運動会の組体操ではないけれど、よくもまあ、あんな重いものを一番上のハチたちはぶら下げておけるものかと驚きます。
そんなわけで、金属という人工物ではあるけれど「ぶら下がりやすい」ということで金網が意外とミツバチたちに人気がある、との噂があります。
カナケを嫌う場合もありそうなので、いちおう、蜜蝋を溶かして金網に塗ってみました。

巣箱への取り込み方は、底の抜けた巣箱をひっくり返した状態で用意しておき、女王バチが蜂球に加わった頃を見計らって、蜂球トラップを単管パイプからはずし、底なしの逆さにした巣箱(つまりその状態では天井がない状態)に合板のトラップを被せ、その後、トラップを底板として巣箱をひっくり返すという方法。はたしてそんなにうまくいのだろうか?


エントリーナンバー2番 ■無垢板にシュロ縄

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こちらは自然素材系。据え付けも単管パイプではなく、自然の木の枝に取り付けています。周囲にあるクリーム色のものは、100均で買った扇風機用の不織布でできたカバー。ハチたちが蜂球をつくったら、すかさずトラップ上部にある扇風機カバーを広げておろし、蜂球を扇風機カバーの中に閉じ込め、しばらく様子を見て、もし蜂球がそのまま蜂球でありつづければ女王はその中にいるものと判断し、翌日までそのままにしてジラしたのち、巣箱に取り込む、という方法(ジラした方が人工巣箱を気に入ってもらえる可能性が高いとのこと)。もしも女王が入っていない場合は、働き蜂たちは蜂球を崩し、外に出ようとするので、逃してあげると元の巣にもどります。

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⇧このオバQ(なんて言われても多くの人は知らんですね)は、予定していない場所に蜂球ができてしまった際に蜂球を取り込むためのものですが、「無垢板にシュロ縄」も、形としてはこんな感じで蜂球を捕まえます。ハチたちが中に入ったら、下の方のヒモを縛って、ハチたちをしばらく閉じ込め様子をみます。

 

エントリーナンバー3番 ■ドラゴンBeeキャッチャー■

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中国にもニホンミツバチと同じ種類であるトウヨウミツバチが棲んでいるからか中国には専用品があったりします。値段はなんと中国からの国際運賃込みで799円。
広げると、下の写真のようになります。
取説などは一切なしだったのでどうやって使うのかがよくわからない部分もあるのですが、たぶん、こうしてまくしあげてセットしておくのではないかと思われます。
最上部にフックが付いているのですが、そこでぶら下げるのかと思ったのですが、そうすると風でブラブラしてうっとうしいので、板をかまし、固定方法を少し変えました。

 

エントリーナンバー4番 ■エノキのわきの下■

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我が家で勝手にそう呼んでいるだけなのですが、巣箱を置いてある後ろには大きなエノキの木があって、その幹の一部にちょうどわきの下のような部分があり、樹皮がゴツゴツしています。
去年、孫分蜂したハチたちはいずれもここに蜂球を作りました。
実績があるので、ブックメーカー方式の場合、オッズがもっとも高く、配当率は低くなってしまうものと思われます。

巣箱とそれぞれのトラップの位置関係はこんな感じです。

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⇧左端の黒いかたまりが「ドラゴンBeeキャッチャー」で、奥の単管に固定されているのが「合板に金網」、右側の木の枝の板が「無垢板にシュロ縄」で、その枝の根元側、巣箱よりも少し後ろ側に「エノキのわきの下」があります。「エノキのわきの下」だけ巣箱の後ろ側で、ほかは巣箱(巣門)の前側に位置しています。

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ということでサクラも咲きだし、農作業も佳境。いよいよ来週あたりは分蜂も起こりそうです。さて、どのトラップにハマってくれるのでしょうか? 楽しみだなぁ。

簡単便利な包丁差しのつくり方

薪を刻んでいて、ふと思いたち、いい加減につくった包丁差しなのですが、それが案外便利なので、ちょこっと紹介します。

材料はテキトーな丸太。

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今回使ったのはイチイの丸太。
腐りにくく、カビにくいといわれるイチイの丸太があったので、それで何かつくってみたくなり、包丁差しをつくってみたのでした。
だからたまたま丸太だっただけで、角材(できれば抗菌作用のあるヒノキやスギがベターか?)でもかまいません。

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⇧まずは包丁の刃の長さよりも少し長めに丸太を玉切りにします。

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皮をはいでそのままでも良かったのだけれど、電動カンナで少し面をだしてみました。
あとは、そこに3筋、丸ノコで背割りを入れるだけ。

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2~3日すると芯持ちである真ん中の背割りは、割れが開いて来るので刃の厚みのある包丁もさせて便利だったりもします。

水が垂れてもいいように、ウチでは下にお皿を受けて使用しています。

包丁差しはあると、とても便利。
包丁は刃物なので、包丁差しがあるとないとでは危険度も違ってくるように思います。

その気になれば、10分もあれば作れるから、壊れたり汚れたりしたら、新しく作り直すのも簡単。木だけでプラスチックや金物などの余分なものがついていないから、壊れたり汚れたりしたら、薪として燃やしてしまうこともできます。



①稲の栽培備忘録(毎年情報追加更新のこと) 浸種から催芽まで タネもみを何グラム水に浸けるか?など

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稲のタネまきのことについて、一年前のことなのに、見事なくらいにいろいろ忘れてしまうので書き留めておくことにしました……。

■いつどれだけの量を温湯消毒し、水に浸けるか。
これが結構、重要。

2023年は、4月17日に種モミを日干しし(できれば9%まで乾かした方が温湯消毒に耐えやすいとのこと)、翌4月18日午後、温湯消毒(58度15分)。

1枚乾燥重量100g(浸水後135g)✕18枚≒2000g(種モミを日干しした。日干し前の水分量は約14%だった)。量は1反18枚換算(虫草農園はかなり疎で、2~3本植えなので通常よりも少なめです)。

同時に田んぼに水を入れ、水生植物のタネをできるだけ発芽させておく(2023年はフェアリーベッチのアレロパシーを期待し昨年の秋にタネを播いている←でも、フェアリーベッチを育てるには冬期乾燥させる必要があり、アキアカネには厳しい条件になってしまった)。


2022年は4月15日あたりから日干しをして含水率を9%に落とす予定だったのだけれど、雨などによりたしか18日あたりから日干し→浸水→催芽(4月27日に撮影した写真に鳩胸の写真あった)などをはじめたと思われます。周囲よりもかなり遅い感じだったけど、でもそれで、ちょうどよかった感じ。

2021年は4月14日に温湯消毒(作業開始)で、その結果、田植えは5月29日になりました。発芽した雑草を埋め込むための代かきが3回できて初期の除草の助けになり、田植えのタイミングとしては良かったのだけれど、苗が少し大きく育ちすぎな感じもあったのでもう少し遅くしてもいいのかも?
温湯消毒の数日前に、種モミを天日干しして含水量を9%に落としておくといいらしいので、天日干しから始める場合、4月10日過ぎに天日干しからはじめる、というのがいいのかも(天日干しに関しての詳細は下の温湯消毒のところに記載)。

2020年は早過ぎでした。除草剤を使わない無農薬栽培なので、まずは田んぼに水を入れ、雑草たちが芽を出させてから最低一回は、代かきをしておきたい。そのためには、浸種の開始は、焦る気持ちを抑えて、周囲の慣行農法の田んぼよりもかなり遅くしたほうが良さそう(少なくとも2週間くらい)に思われます(発芽率を下げないために浸種の時間をあまり長くしたくないということもあります)。

2019年はこんな感じで早すぎでした。
稲の浸水は4月8日、催芽は15日、17日は軽く干して、翌日18日(満月前日)に種まき後、薪ストーブの周囲で出芽まで養生。出芽後、ビニールハウス内の育苗場に移動させて管理、5月28日に田植え(新月6月3日の5日前)。育苗期間中、成長を遅くさせるため、低温管理で徒長防止。というのが2019年。

■追記■2022年8月16日
参考までに、埼玉の御園さんは、

5月の連休にもみ振りします。
田植えは6月15〜25日くらいですね。
もう36年間ずっと変わらずにやっています。
とのこと。



●注意●一般的な農家よりも播種が遅めなので、タネまき用土(培土)を購入する場合、売り切れてしまっていることがあるので(みなさん、買うのが早い)、3月頃ホームセンターの近くを通るときに買っておくこと。量は1反だと24リットル入り(コメリのコレイチ)だと4袋、前年の残りがあれば3袋。

水稲のタネ蒔きに当たって、タネもみを何グラム水に浸けるか?

一般的には、1反に3~4kgとのこと。
でも虫草農園は、
①田植え機での田植えで、株間を最大値の25センチにしていること。

②1箇所あたりの本数が2~3本と少なめであること。

③個の多様性を重視するため(と称しているけど本当のところは面倒臭いから)塩水による選別をしないこと、などから、

2019年はとりあえず、一般的な蒔き量の半分の1反あたり2kgでやってみることにしました。虫草農園は稚苗でも大きめにしたいので乾燥重量で一箱100g(浸水後135g)くらいで蒔くのでこれだと一反あたり約20枚(追記2020年 虫草農園の場合はこれではかなり多すぎだった)。

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■面積の換算値:
1反(たん)=10畝(せ)=0.1町(ちょう)=300坪(つぼ)=990㎡(平米)≒約10アール

 

今年お借りできる田んぼは、2か所で、

●(道路の)上の田んぼ 水張り面積280㎡≒0.28反

2000g/反×0.28反=560g よってハッピーチルドレン(長粒の香り米)460g、黒米100gを用意する。

●(道路の)下の田んぼ 水張り面積802㎡≒0.8反

2000g/反×0.8反=1600g よって、コシヒカリを1600g用意する。

↑これでは多かった。

■種モミの温湯消毒■

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⇧種モミの温湯消毒では、種モミを入れたときに温度ができるだけ下がらないように一番大きな寸動ナベで、薪ストーブもしくはかまどでお湯をつくったあと、微調整をガス台を使って行うというのがいい感じ。

ところで温湯消毒ですが、60度だと10分、58度の場合は15分など、少しの温度の差で時間がかなり異なり、そのあたりが微妙なようなのですが、温度計によって表示温度にかなりのバラツキがあることが判明。
(上記は、水稲の場合であり、麦類の場合は、もっと低いので要注意。一例としては、水に15度Cの水に 3時間浸漬後、50℃の温湯に数分浸漬し温めた後、小麦54℃、大麦53℃の湯に5分間浸漬し、その後、直ちに水で冷却する:詳しくは、麦類(小麦、大麦、ライ麦)の温湯消毒・温湯浸漬・温湯浸水法を参照のこと)。

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⇧写真の温度計は59.2度なのですが、放射温度計だと55度前後。また、バイメタルと思われる温度計(下の写真の真ん中)だと70度付近を示していました。

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⇧3種類のうちで真ん中あたりの表示である手前のデジタル棒温度計を採用。でも、ちょっと不安ではあります。

■浸種(種モミを水に浸ける)についての注意事項■
●温度●
・漬ける水は10度以下だと低すぎで、7度以下だと著しく不良(温湯消毒した種もみの場合「積算100℃」は迷信で、低温の場合、発芽不良を起こしがちとのこと)。
・逆に水温13度以上だと高すぎで催芽前に芽が出てしまうものがでて不揃いになってしまう。

●日数●
・6日以下だと吸水不足で出芽が遅れる
・10日以上だと長すぎで発芽力が落ち、死滅する場合もある
よって、最適な浸種は、
11度C~12度Cで、7~9日間
で、我が家の場合は、室内では温度が高すぎで、かと言って、外や作業場では温度が低すぎ、玄関に置くのがちょうどいい感じでした(邪魔だけど、酸欠防止のためのモミを引き上げや水換えを忘れないという点でも良い感じでした)。

(水稲温湯消毒種子、取扱マニュアルより
http://www.kamikawa.pref.hokkaido.lg.jp/ss/nkc/04_sibetu/publication/ontousyoudoku.pdf

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苗箱をいくつ用意したらいいか
乾燥したモミの状態のお米を8日くらい浸種すると、水を吸った分、重くなり、うるち米の場合、1.3~1.4倍になる模様(2017年実測)。
よって、苗箱1枚あたり、稚苗の場合で催芽モミ145g(ウチは植えるのを遅めにするので少なめ)だと、催芽モミ145g÷1.35=乾燥モミ107g
中苗の場合だと、水を吸った催芽モミ110g(中間値)÷1.35=乾燥モミ81g
2019年はコシヒカリの乾燥モミを1600g浸種したので、箱は1600g÷107g/箱≒15箱 
黒米は100gだったので、1箱
ハッピーチルドレンは乾燥460gなので、460g÷107g/箱=4.3箱≒4箱
ということで試してみようと思います。

 

●2020年追記
2畝+8畝=1反で 22箱作ったけれども 補植用を別にとっておいてももう4箱は少なくても問題なさそう。
植付本数が一箇所2~3本のウチの場合、18箱くらいでOKのようだった。
コシヒカリを8畝に植えて、3箱+1箱(補植用)余り
ハッピーは2畝の4分の1+外周2周で4箱中2箱余り、
モチ(ココノエモチ)はひと箱でほぼ全部植え、
黒米は3箱でひと箱余った。

 
●2021年4月追記 「種モミの量と温湯消毒の温度、その前に日干しに関して

    1箱   乾燥重量g 1箱浸水後重量g 2020年播種枚数 2020年使用枚数 2021年播種枚数 2021年 乾燥重量g
コシヒカリ 下の田 100 135 14 11 12 1300
黒米 上の田 100 135 3 2 2 200
ハッピー 上の田 100 135 4 2.5 2 200
もち米 上の田 100 135 1 1 2 200
 合計        22 16.5   18

2021年、コシヒカリは昨年のできが悪くシイナが多かったので、100g追加して温湯消毒した。
2021年、一反に一種類の稲を植えるのであれば、苗場個数18枚でちょうどいい感じだったけれども、種類が多いとちょっと少なすぎな感じ(田植え機の苗取り量を多め→最大で作業・それでも1~4本程度)。
8畝の田んぼの外周を2周するには、苗箱2枚では足りない。3枚は必要。
ということで2021年は8畝側(コシヒカリ)の苗が足りないくらいだった(苗取り本数も少し多かったかも)なので、総計で20枚は必要かと。

■湯温消毒■
2021年は温湯消毒は4月14日に行い、その後、何度か水を替えて地階の作業場に移動(玄関では水温13度Cと高めだったので)。
●温湯消毒に関して、2021年は60度C10分で行ったが、できれば65度Cだとバカ苗病の発症なども抑えられ農薬を使った消毒以上の効果があるが、普通の種モミを65度10分温湯に浸けてしまうと発芽率が低下してしまうとのこと。ところが種モミの含水量を9%くらいまで乾燥させてから温湯消毒すると65度Cでも問題なくなり、発芽率も収量も落ちない、というレポートがネット上にあった。

agri.mynavi.jp

かまどでの温度調整は難しく、来年からは温度が高めに振れてしまっても問題がないように温湯消毒前に種モミを日干し、含水量を9%まで落としてから温湯消毒してみようと思う。


■培土はどのくらい必要か?■
1箱あたりの標準使用量は、床土2.2Lと覆土1.3Lで合わせて3.5Lとのこと。
重量だと床土2.5kg、覆土0.7kg(軽量タイプではないものの場合)
市販の床土を使用する場合、24リットル入り(≒20kg)の場合、
1袋で、覆土込みで6~7箱が目安とのこと。
(ただし1袋30リットルの軽量タイプの場合は、8~9枚が目安になる)。
虫草農園の場合は、育てる苗が20箱なので、20箱÷6.5≒3袋ということで、
前年のあまりがあれば、3袋、なければ、4袋、コメリで買ってくる。

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催芽の準備
催芽はクーラーボックスと熱帯魚用のヒーターを組み合わせて行うと、温度管理が楽で便利。
モミが酸欠にならないように、ときどき袋ごと引き上げて、酸素を供給します。

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⇧黒くて細いナマコのようなものが熱帯魚用のヒーターで、温度設定のボリュームがあって便利。32度にセットしたけれども、それでは少し高くなりすぎるようでした。26度くらいでも水温は30~32度を保てる感じ。

催芽の時間
浸種がうまくいき、催芽を30~32度前後で行うと、20時間程度でモミから突起状の芽が出てきます。なので、あらかじめ時間を読んでから催芽を行うこと。
さもないと、下の写真のようなことになります。

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■追記■
農協などに提出資料用データの覚え書き
全国の10a当たり平年収量は約530kg
虫草農園はほぼ無肥料栽培なので、約6割りの約300kg(30kg袋10袋)で深刻、じゃなくて申告。


■追記■
なんだ、2017年にも浸種や催芽の備忘録を書いているじゃないか!
(備忘録を書いたことを忘れないようにするためにはどうしたらいいのだろう……)。

水稲の育苗の備忘録1 ・虫草農園流(つまり、かなりいい加減)
http://musikusanouen.hatenadiary.jp/entry/20170409/1491752338

なめこの短木栽培、備忘録

雪ニモマケズ、きょうもキノコのタネ菌打ち。

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きのうに引き続き、きょうも午後からは雪が舞う寒い一日でした。

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⇧これはきのうの夕方。10分くらいであたり一面が真っ白になってしまうような吹き降りでした。それでも手を止めず、作業を続ける虫草農園の農園主(娘)とスタッフさん(連れ合い)。それぐらいにいろいろ、切羽詰まっているのであります。

きょうはナメコ。虫草農園では、なめこは短木栽培という方法で栽培しています。
ホームセンターで売っているなめこのタネ菌は、コマ菌と言って、丸太に穴をあけて打ち込むタイプの菌なのですが、なめこの場合はそれよりも、オガ菌と呼ばれるオガクズ状のタネ菌が適していて、収量も増えるように思います。

なめこのほだ木にはサクラが適しています。
まずは丸太の玉切り。

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⇧樹種はヤマザクラ。長さ15cmを目安にシートの上で切っていきます。シートを敷くのは、この切り粉であるオガクズも使用するから。

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⇧切り口を合わせる必要があるので、ペイントペンで合いマークを打ってから切ります。

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⇧キノコの種菌には、オガ菌、コマ菌、成型菌などがありますが、ナメコの短木栽培ではオガ金を使用します。南アルプス市の富士種菌より1ボトル1100円(税込)で購入しました。
このオガ菌1に、米ぬか2,先ほど切った時に出たサクラのオガクズ4、水4(容積比)の割合で加え、練り合わせます。オガクズの水分が多いときは、水4だとちょっと多すぎる時もあり、握ってみて水がにじみ出てくるくらい、が目安になります。

合いマークを付けた合わせ目に、米ぬかなどを混ぜたオガ菌を盛り込みます。

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⇧周囲がしっかり密着するように、真ん中を少しへこませ、こんな感じに盛り込みます。

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⇧その上に合いマークを合わせ、もう一方のほだ木を重ねます。

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⇧合口にラップを巻いて完成。

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⇧軽トラに載せ、雑木林に運び、菌がしっかりまわり、上下がくっつくようになるくらいまで仮伏せ(シートで覆い水分の多い状態で保管)をします。

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⇧タネ菌1ボトル(1リットル)で60個(30セット)のなめこ栽培用短木ができました。
短木ひとつが約15cmだから、1ボトルで0.15m×60個=約9mの原木が必要、ということになります。

きょうは2ボトルやったので合計120個、約18mのサクラの丸太を使ったことになります。
桜が咲くと、空気中の雑菌の量が急速に増えるので、植菌作業は桜が咲くまでに終えること、などと言われています。
このあと、シイタケ二種類、ひらたけ、えのき、アラゲキクラゲ、ヌメリスギタケ、タモギタケ、ムキタケ、そしてマイタケの植菌をする予定。
はたして桜(ソメイヨシノ)が咲くまでに間に合うのか?








 

 

 

キブシが咲きました。

そろそろかなぁ、と思って、いつもの場所に見に行ったら、林の中で、今年もひとり、ひっそり、咲いていました。

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キブシ。
 
漢字だと「木五倍子」と書きます。
五倍子(ふし)はヌルデにつく不思議な虫ヌルデシロアブラムシの虫こぶ「ヌルデノミミフシ」のこと。
鉄漿(てつしょう=お酢などに鉄を溶かしたもの)にこのヌルデの虫こぶを粉末にして溶かしたものがかつてのお歯黒などの材料だそうです。
そしてその五倍子の代用品として、木五倍子(キブシ)の実も使われたとのこと。おそらくタンニンを多く含むものと思われます。
木材の鉄漿染めの時に添加剤として使ってみよう、と思いつつも、ヌルデノミミフシは(なんだかかぶれそうで)触る勇気がなく(でも昔の人は口に入れてた?)、キブシの実を探していたりもするのですが、雌雄異株なこともあってか、なかなか会えずにいます。

真空管式太陽熱温水器の井戸水対策の備忘録

いつも心の片隅で、気になっているモヤモヤがあったのでした。

大屋根の下で作業をしていると、晴れた日だと言うのに、ポタポタと雨が降っているような音が屋根でするのです。モヤモヤの原因はそれ。

もう一ヶ月近くもこんな状態なのでした。


太陽熱温水器から、かなり派手に水漏れしているのです。

贅沢なことにわが家では、お風呂のお湯も、トイレで流す水も、花崗岩主体の南アルプスの地下を流れてきた天然水なのですが、このとびきり美味しい地下水(井戸水)にはひとつだけ欠点があって、硬度30㎎/㍑という軟水にもかかわらず遊離炭酸(炭酸ガス)がわずかに含まれていて、それが銅を腐食させるのでした。

これは地下水全般に言えることでもあり、そのために給湯器の熱交換器なども、井戸用には熱の伝導性に優れた銅パイプではなく耐食性に優れたステンレスパイプのものがあったりします。実はウチで使っている給湯器も銅のパイプに何度も穴があき、おかげでハンダでピンホールを埋めるのがかなり上達したりしていました。

そして今回、水漏れを起こしてしまったFUJISOLの太陽熱温水器にも対策用の補修部品があり、それをメーカーから送ってもらい修理することにしました。

曇った日を狙って、作業開始。

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⇧作業を始めた当初は空はどんより曇っていたのですが、見る見る間に青空が広がり、晴れてしまったのでした。あああ。真空管内部にあるヒートパイプに素手で触ったら大変なことになります。

まずは真空管の取り外しです。

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真空管の下に付いている樹脂製のねじ込みキャップを外すと真空管は外すことができるのですが、スキマにゴミが入っていたりで固着しているものも多く、今回の中では、これが一番大変な作業でした。


そしてこれが真空管の先端部。

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⇧キューピーさんのように尖っていて、ここをぶつけると簡単に割れてしまうので慎重な作業が要求されます。

ところで、外れた真空管がやけに重いのでシリコンのパッキンを外してみたら、驚いたことに中からはたっぷりとお湯が出てきました。ヒートパイプ式は、真空管内には熱交換用のヒートパイプと呼ばれる銅のパイプ(とアルミのフィン)が入っていて、これが太陽熱で加熱され、このヒートパイプの熱伝導で上部のタンク内の水を加熱するという方式です。だから本来は真空管内には水は入っていないはずなのです。

水漏れは、かなり前、厳冬期から起こっていたので、その頃から真空管内に水が流れ込んでいた可能性が高く、夜間に凍結して真空管が割れなかったのは奇跡、不幸中の幸いでした。

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⇧赤かったり黒かったりするものが真空管の中に入っているヒートメタル(銅パイプ)。この部分が太陽熱で加熱されます(写真の下側がタンク側です)。

 

さて、水漏れの原因は貯湯タンク側にあります。

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⇧指さしているナットの奥に、銅でできた試験管のようなものが入っていて、その試験管の中に、さきほどのシートパイプの先端が刺さり、タンク内で熱交換をするという仕組みなのですが、井戸水だとどうも、この奥にある銅の試験管にピンホールが生じてしまうようなのでした。


次にこの真ちゅう製のナットをはずします。このナットを外すとタンク内の水が一気に出てくるので、その前に給水側の止水栓を締めます(それでもタンク内の200リットルの水は一気に流れ出てきます)。

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⇧ナットのサイズは22ミリでした。数が多いので、インパクトを使うと便利。

ナットが外れたら次に、その奥にある銅の試験管のようなサックを外すのですが、これにもちょっと手こずりました。

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⇧当初スナップリングドライバー(握ると先端部が広がる)を使って、銅の試験管を内側から保持し、こじるようにして引っ張り出していたのですが、なかなかうまくいかず大変でした。それよりも、ドライバーを奥まで突っ込み、一番奥の部分で試験管内壁をコツコツ左右上下に叩きフランジ側の固着を取るようにすると比較的簡単に外れることが(最後の方になって)分かりました。

そしてこれが問題の部品。

地下水で腐食してしまった銅のサックと、井戸水用対策品のステンレス製サック。
これをステンレス製の対策品に入れ替えるというのが今回の主な作業です。

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⇧写真にあるようにステンレスのサックには銅のワッシャーを入れ、22ミリのフレアナット(先端がすぼんでいて相手がフレアにひらく)を締め込み固定&シールします。
ただしその際、フレアナットは締めすぎるとステンレスのサックを過度に変形させしまい、そうなるとヒートパイプが入らなくなってしまうことがある、とのことでした。

マキタのインパクトドライバーはトルク調整ができるのですが、一番緩い状態(ランプがひとつだけ点灯した状態)でクラッチがカタカタカタと三回作動するまで締め、とりあえずこれで一度テストしてみることにしました。

すべての箇所をステンレスのサックに入れ替え、ナットを締め込んだところで、通水して漏れがないことを確認します。

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⇧1時間ほど、様子を見ましたが、あれほどポタポタ漏れていたのにどうも漏れている箇所はなさそう。派手に漏れていたのでもっとひどい状態になってしまっているのではないかと心配していたのですが、ホッ。


ところがこの頃には空はすっかり晴れ渡ってしまい、真空管に日が当たってしまっていました。内部のヒートパイプはほんの1分直射に当たっただけでも触れないくらいに熱くなってしまうので、布やスタイロを被せることに。それでもヤケドしそうにキンキンに熱くなっていました。

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やけどしないように気をつけながら、再び真空管を取り付けます。
真空管を取り付ける際は、黒いゴムのパッキンをあらかじめタンク側に取り付け、そこに真空管を挿すようにして付けるのが正解。真空管側に付けておいてタンクに挿そうとするとうまくいきませんでした。

 

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⇧摺動する部分には中性洗剤を添加したシャンプー液を霧吹きで吹くか(石鹸は強アルカリなのでやめたほうがいいと思います)、シリコンスプレーなどのすべり剤をスプレーしてあげるとスムーズに作業が進みます。

最後に、タンク最上部にある温圧弁をあけて、タンク内のエア抜きをし、タンク内を水で満水にしました。これをやらないとここに空気が溜まってしまい、圧力(調整)タンクになってしまいます(井戸ポンプの起動回数を減らすことはできるかもしれないけれど)。

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⇧遠くの南アルプスを見て、故郷ヒマラヤの山並みに思いを馳せる三蔵法師のようなこの物体が温圧弁。冬期に凍結しないように布でグルグル巻きにしています。

心の片隅でくすぶっていたモヤモヤがひとつ解決し、心はだいぶ軽くなりました。
でも、実はモヤモヤは他にもたくさんあって、屋根全体の修理がそろそろ必要だったり、ジープのエンジンが不調だったり、2階の洗面台の下の水漏れもそろそろ放置できないくらいで一階の天井のシミも気になるし、桜が咲くまでに終えないといけない菌打ちなどの農作業もかなり遅れ気味だというのい今年はなんだか春の訪れが早かったり、ミツバチ分蜂用の箱作りが進んでいなかったり……、こんな暮らし方をしていると不安材料はいくらでも見つかるんですが、でも、こんな素晴らしい環境の中で(金稼ぎもあんまりせずに)どうにか暮らしていけているのだから、それだけで「丸儲け」なのであります。


太陽熱温水器の取り付けと効果に関しては、以下のブログが少しは参考になる、かな?
http://musikusanouen.hatenadiary.jp/entry/20141127/1417104498
http://musikusanouen.hatenadiary.jp/entry/20141220/1419074269
http://musikusanouen.hatenadiary.jp/entry/20150117/1421506446

太陽熱温水器の改造はこちらを!(これはかなり違うのでオススメです)
http://musikusanouen.hatenadiary.jp/entry/20160109/1452344148