朝、起きて、その日に着ようと思っていたチノパンに足を通してみたら、大きなかぎ裂き穴があることが判明。
寝間着であるスエットパンツをもう一度履くのはなんだかモッタイナイ気がして、パンツ一丁でミシンの前に座り、かぎ裂き穴をアイロンテープで仮止めしたあと、ミシンでジグザグステッチをしていたら、なにやらどこからか叫び声が聞こえたのでした。
声の主は、カモミールの収穫で畑に行った娘。
「どうしたぁ~?」って叫び返したら、「エノキに蜂球ができてるよぉ~」とのこと。
とっさに、逃げられた! と思ったのでした。
孫分蜂したハチの群れを収容した巣箱に、アカリンダニ対策のためのメントールを入れたばかりだったので、その箱のハチたちが逃亡を図った模様。
メントールはアカリンダニ対策として有効なのですが、ニホンミツバチもその強すぎる臭いを嫌うようなのです。
パンツ一丁で階段を降りかけ、こんな格好で行ったらまずい……と、慌ててズボンを履き、霧吹きを持って駆けつけたのでした。
まずは、蜂球に霧吹きで霧を吹きかけます。ハネが濡れてしまうと飛びにくいので、蜂球が逃避するまでの時間を稼げるのです。教えてくれた重田師匠いわく、こんなに濡らしてしまって大丈夫なのだろうか? というくらいに濡らしていいとのこと。蜂球がシットリするほどに霧を吹きかけたあと、捕獲のための作戦を立てることにしました。
まずは、逃げたと思われる箱の内見。
⇧巣門の入り口に携帯電話をツッコミ箱の中の写真を撮ってみたら、ハチさんたち、ちゃんといるのです。
あれ? と思いつつ、隣の巣箱の巣門を開けてみたら、オスバチが羽化したあとのフタが落ちていたのでした。
⇧トウヨウミツバチ独特の真ん中に小さな穴の空いたフタが落ちていました。
天井側を撮影して見ると……、
ハチの数も少なくなっているようで、どうもこの箱の群れが再び孫分蜂したようなのです。右側の少し巣が見えているあたりに王台? 新女王の部屋があるのだろうか?
2回目の孫分蜂! これはありがたい、と喜んだのもつかの間、逃去でないとすると巣箱を新たに用意しなければなりません、が、ありません。
サイズは異なるのですが、上原師匠からお借りしていた待ち箱があったので、そこに入居してもらうことにしました。
ところで前回、巣箱の下にネットをセットするのに巣箱を持ち上げなければならずそれが大変だったのでその反省を踏まえ、今回は分蜂群に入ってもらう箱を宙吊りにして下からネットを添える、という作戦で行くことにしました。
⇧しかし実際に試してみたらこれ、うまくいきませんでした。両サイドを台の肩にかける方法だと、ネットをセットするのに巣箱を持ち上げなければいけないのですが、台と巣箱の間にネットを挟む形になるので巣箱とネットの間にスキマはできなかったのでした。ところが、巣箱を宙吊りにして下からネットを被せると巣箱とネットの間に隙間ができて巣箱の外側にハチたちは集結してしまうのでした。
(このあたり、かなり慌てていたので残念ながら写真はありません)。
仕方ないので、厚手のゴム手袋をした手でハチたちを包み込み、逆さまにした箱に落とすようにして入ってもらいました。
一番大きな塊を入れたら、その中に女王が入っていたのか、周囲を飛びまわっているハチも、最初に蜂球になったエノキの枝に戻っていたハチも10分ほどで巣箱に誘導されていきました。女王バチが集合フェロモンのようなものを出しているのでしょうか?
あらかたのハチが巣箱に入ったところ、巣門に「女王さまゴメン!」(可変巣門すきまプレート)を取付けました。
⇧どうにか収まってくれた2回めの孫分蜂群。
⇧スマートフォンで内部を撮ってみたら、こんな感じで天井に止まっていました。
ということで期せずして、巣箱は4つになりました。
少しすれば継箱もするようだし、巣門や継箱の予備を作って置かなくちゃなぁ。
農作業も佳境に入り、忙しい、じゃなかった、充実した毎日を送っています。